写真:防護マスクを見せる店主
「全力で、月末までに2万着の防護服を全て発送しなければいけない」
義烏市国際商業貿易都市三区市場の卸売業者・李桂平さんは記者に教えてくれた。日本の顧客の需要を確保するため、彼女は他の注文を全てあきらめた。
日本人は製品に対する条件が非常に厳しいため、いつもだったら、他の注文が入る場合は、日本の顧客のほうをあきらめると李さんは言う。
しかし今回は状況が違う。日本の顧客から「注文商品の引渡しはできる限り迅速に」という依頼があり、中国市場の卸売業者はどこも断らなかったという。
「私たちは世界の卸売市場として、果たすべき義務があると感じている。ましてや、今日本は困難な状況だ」と李さんは言う。
3月14日、義烏市に駐在する日本の貿易業者が慌しく、李さんの店舗にやってきた。市場で救急衛生用品を仕入れたいという。日本の在庫は既に足りなくなっており、製品の用意は早ければ早いほど良いとのことだった。
貿易業者からは一気に2万着のポリプロピレン製防護服の注文があり、早く商品が受け取れれば、価格が多少高くても問題ないと言っていた。しかし、李さんは価格を上げることはなく、いつも通り1着18元で販売した。