国家海洋予測センターは3月17日、日本の福島原子力発電所事故付近海域の海流は全体として引き続き東向きに流れており、大気と海流の還流状態が中国の海域に放射性汚染物質の影響をもたらすかどうかの予測としては、短期間では影響がないとの分析を発表した。
同センターでは、今後3日間、福島原発の事故で発生する放射性汚染物質は主に南向きに流れて拡散し、海水の流れや拡散の速度は比較的緩慢で、影響を受ける海域は福島県付近の海域に限られ、今後、放射性物質は東京の東北海域に達する可能性があると予測している。これまでのところ、東京の東北海域に達した放射性汚染物質は黒潮の影響を受けて、東向きに移動して大洋に入るので、短期的に中国に影響を与えることはないとした。
同時に、国家海洋局北海観測センターは、3月16日、黄海中北部で海洋大気ステーション9か所での観測と水質ステーション5か所でのサンプル採取を終了した。観測結果は、海洋大気中のγ放射線量率は正常なバックグラウンドレベルにあり、日本の福島原発事故はまだ黄海中北部の海洋や大気に影響を及ぼしていないとしている。国家海洋局北海予報センターは、3月16日の予測分析で、今後72時間以内に、事故により発生した放射性物質が主に影響を与える区域は、日本東部およびそれ以東の西北太平洋区域になり、中国の渤海と黄海中北部海域へ影響を与える原動力となる条件はないとしている。
3月17日、国家海洋局北海分局は引き続き黄海中北部海域で海水と大気の放射性物質の観測、サンプル採取を行った。観測の結果として、現在、中国海域はまだ日本福島原発の放射能漏えいの影響は受けていないとしている。(編集YS)
写真:臨海観測拠点で、放射線環境について観測を行っている山東省煙台市環境観測センターの技術員。
【特集】東日本大震災
「人民網日本語版」2011年3月18日