▽家の中にも七夕飾り
昔は日本の家庭でも庭に果物やごちそうを供えて、娘の書道、裁縫などが上達するように織姫に願った。しかし商業イベントへと発展した今では、七夕の日になされる願い事の内容も結婚や仕事に関するものから、本やぬいぐるみが欲しいといった具体的なものまでバラエティに富んでいる。
和紙で折った七夕人形を家の中に飾る地域も少なくない。
長野県の松本市では、七夕人形を風通しの良い軒下につるして飾り、厄払いを行う。新潟県や山梨県などでも同じような習慣が見られる。これらの地域では七夕の日になると、七夕人形を玄間につるし、「美しい着物が織れますように」「子どもが健やかに育ちますように」と願う。七夕人形をつるすことは「着物を夏彦と織姫に貸す」ことを意味しているとする地域もある。