毎年夏休みの季節になると、眼科で有名な北京同仁医院には、全国各地からの児童が押し寄せる。眼科で診察を受けることは夏休みのブームとなり、「北京の一景」と称されるほどだ。直近のデータによると、北京同仁医院の1日当たりの診察者数は延べ1万人を超え、うち眼科の診察者数は前年同期比14%増の、延べ4500人に達した。生命時報が報じた。
これまで眼病の発病率は、児童と高齢者の間で高かった。しかし取材の結果、児童の近視率が依然として高めである一方で、中青年の眼病の発病率も上昇を続けている。これに加え白内障や緑内障等の発病率も上昇しており、2億人弱の患者が各種の眼病や目の不調に苦しんでいる。
台湾で10-65歳の一般人を対象に実施された調査によると、テレビ・パソコン・携帯電話を注視する時間が1週間当たり平均49時間を超える人が多い。また8割弱の人が、目の痛みや乾きを感じたことがあるという。流行病学の関連調査によると、ドライアイの発病率が上昇しており、北京だけでも患者数が200万人(サラリーマン・OLの比率が高め)に達している。
「毎日10時間近くパソコンを見つめています。目が乾いて砂漠のようで、涙も枯れてしまいそうです」ネット関連の会社に務める秦さんはこう語った。同じような経験を持つサラリーマン・OLも多い。「目が疲れてしみて、思い切り目を殴りつけられたかのようです。夜になると目の前がぼんやりかすんで、よく見えません」
北京大学医学部眼視光学研究センターの謝培英主任は、「現代の生活は中国人の目を侵しており、どの年齢層でも異なる問題が出ている」と指摘した。広州中山医科大学眼科センターの余敏斌教授は、「近距離での読書もしくは長時間の読書により、ものがはっきりと見て取れなくなった場合、それから直射日光を浴びて目が痛んだ場合は、目が傷ついたことを意味する」と説明した。
「人民網日本語版」2011年8月5日