胡錦涛国家主席は13日、米国の首都ワシントンで開かれた核安全保障サミットに出席し、重要な演説を発表した。
会議はオバマ米大統領が主宰し、ワシントン・コンベンション・センターで午前9時半頃に始まった。核テロの脅威、各国や国際社会の対応措置、核安保分野における国際原子力機関(IAEA)の役割などをめぐり、各国首脳が発言した。
胡主席は「核安保上の試練に手を携えて対処し、平和と発展を共同で促進する」との題で演説。「核安保は原子力と持続可能な経済成長、社会の安定と公共の安全、国際平和と安寧に関わる問題だ。核安保の強化は各国の共通利益に合致し、われわれが手を携えて努力することを必要としている」と指摘した。
胡主席は核安保の強化について次の5つの提言を示した。
(1)核安保分野の約束や責任を的確に履行する。各国は国際的義務を履行し、国内の法整備や監督・管理制度を強化し、効果的な措置を講じて自国の核物質や核施設の安全を確保すべきだ。
(2)核安保分野の現行の国際法の枠組みを的確に打ち固める。改正核物質防護条約の早期発効、核テロ防止条約の普遍性を促進し、核物質の違法運搬を効果的に取り締まる。
(3)核安保分野の国際協力を的確に強化する。各国は核安保のノウハウを分かち合い、情報交流やエンフォースメント協力を強化すべきだ。核安保分野でIAEAが主導的役割を果たすことを支持すべきだ。
(4)発展途上国の核安保能力の向上を的確に支援する。
(5)核安保と原子力の平和利用との関係を的確に処理する。