首相辞任からみた日本社会の要求

タグ: 鳩山 辞任 政権更迭 選挙

発信時間: 2010-06-03 13:53:52 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

日本では毎年、社会の変化を反映するその年の流行語大賞を選んでいるが、去年、大賞となったのは「政権更迭」であった。そこでこのことについての専門家のお話を紹介する。

この専門家は次のように述べている。

受賞者は昨年8月に圧倒的勝利で日本の首相となった鳩山由紀夫氏であった。当時、鳩山氏は民主党政権が短命になることを防ぎ、政権の更迭が頻繁に行なわれないようにすると何度も口にした。しかし、世事無常という言葉があるように、わずか9か月で、「政治献金」スキャンダルと駐日米軍普天間軍事基地の移設問題によって、鳩山首相の支持率は就任当初の70%以上から20%に下った。民主党を主とする政権は他人の手に渡らなかったものの、首相本人の鳩山氏が辞任せざるを得なくなった。

鳩山氏の首相辞任は日本の政界で波を巻き起こし、国民の話題となっている。人気の低下にしても、辞任にしても、これを招いたことは日本の社会が変化を求めていることを反映している。こうした要求は普天間移設問題によって明確なものとなった。

米国の言いなりになっている自民党と比べ、鳩山氏は選挙のなかで、米軍基地を沖縄県から移転することを約束しただけでなく、就任後は、米国の平等外交を実現すると言明した。これらの主張は多くの支持を得たのだ。しかし、普天間基地の移設問題こそが鳩山首相の辞任する導火線となった。これは米国に付属する日本を抜け出さそうと望む日本国民のこの数十年の心理状態を示したものといえる。鳩山氏は選挙で国民のこうした心理状態を明確にしたことから、選挙民の賞賛と支持を得た。しかし、米国の大きな圧力に妥協した鳩山氏に国民は失望したため、その支持率は大いに下がったのだ。

日本の官僚支配を国民は早くから嫌っていた。選挙で改革の旗印を高く掲げた鳩山氏は、すがすがしい風のように政界に入り、改革の旗手になるだろう期待された。しかし首相就任後の9か月間、いくつかの改革措置を実施したものの、根深い日本のこれまでの政治と文化を前にどうすることもできなくなり、国民の差し迫った改革の要望を満たすことができなくなった。この点から言えば、鳩山首相の辞任は意外で出来事ではないだろう。

「中国国際放送局 日本語部」より 2010年6月3日

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