米軍は19日、米海軍第7艦隊の空母「ジョージ・ワシントン」号と3隻の駆逐艦が21日に韓国に到着し、米韓合同軍事演習の準備を実施すると発表した。
シンガポール紙「聯合早報」は、中国は「道理で反対派に攻撃し、武力で自派を防衛する」という形で、黄海での米韓合同軍事演習に対応すると報じた。
解放軍の馬暁天副総参謀長や外交部の秦剛報道官は、この半月に5回にわたって、米韓軍事演習に対して断固として反対するという姿勢を表明しており、多くのネット利用者もこの軍事演習に対しては憤りを表していた。解放軍の東中国海艦隊も7月中旬に、「大・中型水面艦艇への突撃」を目指す一連の海と空からの対艦ミサイル攻撃演習を実施している。
解放軍軍事科学学会の羅援副秘書長が発表した文章には、「米韓軍事演習は中国の敏感な神経に触れる。黄海は中国の北京と天津の門戸であり、米国が空母『ジョージ・ワシントン』を黄海に派遣するということは、中国の心臓部と環渤海経済圏の安全を直接、脅かすという意味だ。そのため防がないわけにはいかない」と記されている。
「不利な点」を「良いこと」に
またこの文章の中では、「もし米軍の空母が中国の表門に到着すれば、中国はこの『己を知り相手を知る』チャンスを逃してはならず、空母を模擬対抗のパラダイムとして演習を行い、中国の偵察警戒機や感知システム、兵器の快速な反応能力を検証することができる」としている。そして「黄海の地域は中国にとって歴史的に傷のある場所だ。何度にも及ぶ外敵の侵入はすべて黄海からで、北京や天津、唐山といった中国の心臓部に攻め入って来た。このように敏感な地域に誰も触れてはならない」と指摘。
そして羅援副秘書長は最後にこう結んでいる。「米韓軍事演習に対して、中国は不利な点に着目し、いい結果を勝ち取るべきだ。中国の戦略的な思想の最低ラインは未然に防ぐことで、まず相手に触れさせてはならない禁止ラインを告げ、一旦それに触れると必ず代価を払うことになる。中国が何度も断固とした態度を表したのは、未然に防ぐ外交の一部である」
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年7月20日