20カ国・地域(G20)の一部の国々の政府関係者や学者はこのほど人民日報の取材に対し、ソウルで開かれるG20首脳会議について、多角的枠組みの構築を促進し、世界の直面する試練に各国が公正・効果的に対処できるようにし、発展途上国や新興経済体への関心を高めることを求めた。
■世界経済には新たな成長軸が必要
韓国の李明博大統領は先日「現在先進国の経済成長は緩やかであり、世界経済成長の道は発展途上国の成長にこそある。G20全体の経済力は巨大だが、G20以外にも170余りの国々がある。G20はこうした国々の意見を反映してこそ、合理性や信頼性を備えることができる。これはまさに今回の開発議題の使命だ」と述べた。
今回の首脳会議で開発議題について韓国の発揮する役割について、韓国G20首脳会議準備委員会の司空一委員長は人民日報の取材に「これまで発展途上国の経済成長支援は主に国連や先進国からの援助の形で行われてきたが、今回韓国の提唱する開発議題は、途上国自身の経済建設能力を育成する方法を模索して、経済成長や貧困撲滅を実現を図るものだ」と説明した。
南アフリカ外務省は先日、アフリカ諸国を始めとする発展途上国の利益の促進や、世界の他の多角的枠組みとの連携をG20首脳会議に求める声明を発表。G20首脳会議を通じて他の発展途上国と協調する意向を表明した。
■発展途上国にも同等の代表権が必要
インドのシン首相は11日、G20首脳会議への出席を前に声明を発表し「貿易であれ、投資、技術移転、あるいは商品市場であれ、インドにとっては開かれ、安定した、ルールの明確な国際経済環境が極めて重要だ。各国は保護貿易主義に警戒する必要がある。各国の経済成長間には不均衡が存在する。世界経済のバランスを取り戻すことが重要な試練となる」と述べた。
インドネシア戦略・国際問題研究センターのワナンディ副所長は人民日報の取材に「G20首脳会議は発展途上国や新興経済体にもっと関心を払うべきだ。G20で開発問題が取り上げられるのは非常に適切なことだ。発展途上国や新興経済体は南北の開発格差、持続可能な発展、グリーン開発、米ドル依存の軽減などに関心を寄せている」と述べた。