日露の間に領土紛争が存在する北方四島(ロシア語:南千島諸島)を日本の前原誠司外相が視察したことに対して、ロシアの外交官は「日本の指導者が自分の領土から我がロシアの美しい自然風景を眺めたいなら、我たちは少しも反対しない」と嘲弄した。「新華ネット」が伝えた。
日本はここ最近、島の帰属問題でたびたび隣国と紛争を起こしており、その中でもロシアが実効支配している北方四島に対しては、頻繁に一連の行動を起こしているが、その裏にある動機はいくつかの小さな島を取り戻すことほど簡単ではない。
まず冷戦終結後に日本は「国家正常化」し、政治大国の一員に戻るという気持ちを日増しに強くしている。日本は今、「被害者」としての立場で領土を請求し、第二次世界大戦後の国際社会における日本の現状を変え、政治大国になる夢の実現をねらっているようだ。
また北方四島はオホーツク海と太平洋の分水界で、日露両国にとって重要な軍事戦略の地であり、「沈まぬ4隻の空母」と呼ばれている。もしロシアが所有すればロシアの太平洋艦隊は直接、太平洋に入ることができ、日本はきっと背中にとげが刺さったかのように居ても立ってもいられないだろう。もし日本が占有すれば、北海道の北側に戦略的な防衛壁を作ることができ、天然の障壁が形成される。
それに北方四島やその周辺海域には、石油や天然ガスなど豊かな資源が埋蔵されており、資源不足の日本にとってエネルギーの安全保障の増強もできる。
その他にも領土問題は敏感な民族感情と国の栄辱に関わっているため、日本の政府要人は強硬な姿勢を示し、国内の批判を浴びている外交政策の点数稼ぎをして、下がり続けている内閣支持率の向上を望んでいるのだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年12月6日