日本の政界では最近、激しい闘争が繰り広げられている。与野党の政敵間ではなく、与党民主党の大物政治家である菅直人首相と小沢一郎前党首の間の頻繁な争いだ。
小沢氏は28日に記者会見し、衆院政治倫理審査会に出席して自らの政治資金問題について説明する意向を示した。これまで小沢氏は、自らの問題がすでに司法手続きに入っていることを理由に、立法機関での説明を拒否し続けてきた。小沢氏は記者会見で「民主党最大の支持団体である連合から、一致団結して難局を乗り越えるように強い要請があった。私は国民と同志に多大な心配と面倒をかけている。これらを総合的に考えて、政治家として通常国会中に政治倫理審査会に出席することを決意した。私は出席を拒否したことはなく、政治倫理審査会に出席することで国会運営が円滑に進み、選挙でも国民の支持を取り戻すことができるのであれば、喜んで出席すると繰り返し表明してきた」と説明した。
日本メディアは小沢氏の姿勢転換が前日の菅首相の強硬姿勢への反応であることは明らかだとしている。民主党は27日の党役員会で、小沢氏が政治倫理審査会への出席を拒否し続けた場合、来年の通常国会招集前に政治倫理審査会で招致を議決する方針を決めた。菅首相は小沢氏が党の決定に従わない場合、離党を促す考えまで表明した。
一方でメディアは小沢氏の説明を詳細に解読した結果、実際には政治倫理審査会への出席について少なくとも2つの条件をつけていることに気づいた。1つは「2011年度予算案の国会審議が円滑に進むなら、通常国会冒頭に出席する」、もう1つは「出席が国会審議開始の主たる条件でないなら、予算成立後速やかに出席する」というものだ。周知のように、野党はこれに先立ち仙谷由人官房長官の更迭を国会審議出席の前提としている。小沢氏は「審議の円滑な進行」を「国会冒頭に出席」の条件とすることで、事実上官房長官の更迭を要求しているのだ。28日の記者会見前、小沢氏は鳩山由紀夫前首相との会談で、円滑な予算審議が望めない原因は、政治倫理審査会の問題というよりも、参院で問責決議案が可決された仙谷由人官房長官などが依然留任していることによるものだとの認識で一致した。