●「国家の利益は政権党が変わることで極めて大きく変わるものではない」
09年10月、鳩山氏は首相就任後の訪中で、「東アジア共同体」という理念を中国側に語ることで、自民党の外交との極めて大きな違いを示したようだ
当時、記者は外務省報道官の児玉和夫氏と単独会見する時間があり、日本外交に極めて大きな転変が生じることがあるかと尋ねたところ、児玉氏はこう明言した。「国家の利益は政権党が変わることで極めて大きく変わるものではなく、外交も同様です。これは西側の一つの外交の原則であり、この原則は今日の日本にも適用されています」
現在見るに、児玉氏が表明した姿勢は実証された。外交路線上の回帰、管直人内閣では、こうした姿勢がより顕著だ。
経済面では、日本は新興国の経済発展を好機として、日本経済を振興させると強調。だが政治面では、朝鮮に圧力を加えることを表看板に、日米韓軍事同盟を構築する態勢を整えることで、中国に対峙する姿勢を強化しようとしている。前原外相の訪米、北沢俊美防衛相の訪韓は、いずれもこうした路線を体現するものだ。
「日本には中国と一戦を交える考えはまったくないが、日本が米国との軍事演習と韓国との軍事交流を強化しているのは確かだ」。日本の言論NPOの工藤泰志理事長は「瞭望東方週刊」にこう語った。
中国と直ちに戦争をするのではなく、外交や軍事面で中国に対峙する、といった矛盾する行為はまるで理解し難い。
「経済は経済自らの規律に基づいて運営されるのであり、外交が経済交流に影響を及ぼすことはない」。日本企業界の多くはこのように中日関係を見ている。1社にとどまらず日本企業の社長は「瞭望東方週刊」の記者に対し、中国市場をしっかりと開拓して、そこで企業の発展に向けた原動力を獲得しなければならない」と強調。だが、日本の外交や軍事面で見られる中国に対する姿勢について語ると、彼らも原因を説明できないのが常だ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年1月21日