■島民は次第に疎日親ロに
ロシア政府代表団の北方領土訪問について、日本の枝野幸男内閣官房長官は1月31日午前の記者会見で「遺憾な事態だ。事実を確認した後、日本の立場と遺憾の意を厳しく伝えなければならない」と述べた。日本外務省も「ロシア政府要人による北方領土訪問と日本の立場は一致しない」と述べ、すでに外交ルートを通じてロシア政府に遺憾の意を表明したことを明らかにした。
近年、南千島列島の島民の間で帰属問題への姿勢に変化が生じていることも言及に値する。日本メディアによると、ロシア経済が苦しかった1990年代初めには、領土返還に賛成する島民は国後島で30-40%、択捉島で20%、色丹島では50-60%いた。だがロシア経済の成長が良好になった現在では、領土返還に賛成の声はほとんど聞かれない。現在南千島列島はロシアに実効支配されているため、日本側は領土係争の処理においていつも遺憾の意を表するだけで、それ以上はどうしようもない。日本政府は北方領土を訪問しないよう繰り返し国民に求めているが、それでも1月29日に日本人男性3人がロシアのビザを取得して国後島を訪問した。
2012年に大統領選選挙を控えたロシア側が妥協する可能性はほぼゼロに等しいと専門家は分析する。日本側はロシアの新大統領就任後に正式な交渉に入る立場だが、日本の政局がずっと不安定で、首相が頻繁に交代していることも、効果的な対ロ外交の遂行に影響をおよぼしている。
「人民網日本語版」2011年2月1日