英紙デイリー・メールの電子版は5日、「中国の空母がいつテムズ川に姿を現すか?」という文章を発表した。抜粋は次の通り。
ドラマ『鄭和下西洋』のスチール写真
中国の戦艦がアフリカの海岸を巡遊してからすでに600年が過ぎた。そして今、彼らが再びやってくる。
明の統治者は鄭和率いる当時世界最大の艦隊をインド洋に派遣した。鄭和はすべての反対を押し切って海賊を鎮圧し、賠償金を要求した。この使節団はケニアやアラビア半島にまで到達した。その後、来た時と同じように中国の戦艦は突然姿をくらました。2008年、アデン湾にのさばる海賊を撃退するため、彼らは再びやってきた。
しかし歴史がまったく同じことを繰り返すことはない。1418年の中国人はアフリカのことをなに一つ知らなかったが、今や中国はアフリカ最大の貿易パートナーだ。石油から鉄鉱石、農業から金融にいたるまで、数十万人の中国人がアフリカで働いている。先月、北京は600年前をはるかに凌ぐ一歩を踏み出した。リビアから中国人数万人の退避を援護するのに、4000トン級弾道ミサイル護衛艦「徐州号」がスエズ運河を通過したのだ。
徐州号の任務は人道主義の救援だけではない。中東の独裁の廃墟の上に民主政府がたった場合、その政府が西側に好意を示すわけがない。彼らが新たな仲間を探すことを見込んで、徐州号は中国の力を見せたのだ。反対に、アラビア世界の今の統治者が持ちこたえたとしても、米国がかばってくれないことは承知であるため、同じように新たなパートナーを探す必要があるだろう。彼らは徐州号を待ちに待っていたのだ。
中国は中東革命で最も利益を得る可能性がある。数十年先には徐州号の巡航がパワーバランスが西から東へ傾いたシンボルになるかもしれない。しかし多くの歴史のターニングポイントと同じようにその影響は長い歳月の後にようやく現れるだろう。