資料写真:イギリスの空母
米国は現在11隻の空母を保有し、世界各地でその実力を誇示している。英国は2隻、フランスとロシアは1隻ずつ空母を保有しているが、中国には1隻もない。中国の潜水艦と地対艦ミサイルは確かに強力で、台湾海峡での衝突で米軍に重傷を負わせることができるだろうが、中国が領海外の海上で勝利を収めるのはまだ過分の望みといえる。西側が依然として海洋を支配しているが、徐州号はもしかすると未来を予告しているのかもしれない。
中国の第1号の空母は年内に進水する予定だ。しかも中国海軍の軍事力は拡大する一方で、西側の実力は縮小する可能性がある。金融危機で西側政府は支出を抑えるため国防予算を縮減しようとしている。
15世紀30年代、中国の統治者らは鄭和の偉大な航行を終わらせる決定をした。財政難がその理由だったが、西側政府も今日、同じ理由で海軍の軍事費削減を決行しようとしている。中国がインド洋から撤退すると、艦船はさびつき、資料は失われた。その結果、その75年後にポルトガルの航海者、ヴァスコ・ダ・ガマが大西洋からインド洋へ航海し、さらにその20年後、ポルトガルの艦船が中国に到達、ヨーロッパ人が東アジアに貿易圏を広げることになった。その後の歴史は言わずとも知れている。
この教訓は銘記に値する。西側は制海権を簡単に手放すべきではない。さもなくば、中国の空母がテムズ川に姿を現す日までそう遠くはないだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年3月9日