この中には“近海”である黄海、南中国海、東中国海が含まれるが、インド洋のような“遠海”も、中国のように活発に、世界範囲で貿易を行っている国にとっては非常に重要になる。中国の将校らは本国がインド洋における利益保護の力をつけることも望んでいる。
米海軍軍事学院の教官2人が執筆した報告書、「太平洋に輝く赤い星:中国の発展と米国海洋戦略が直面する挑戦」によると、マハンは「制海権」を、「海洋上であらゆるものを制圧する力」と定義しており、中国ではかつてマハンは、「帝国主義と殖民主義の使徒」と非難されていた。ところが現在では、重要な国際会議で中国のアナリストが、マハンの制海権の定義を引用して「海洋権の中国にとっての重要性」を強調しているという。
中国の学者は、中国の経済は「外向型経済」であると語っている。このため、中国は海上航路に頼るところが大きく、今では陸上の危険もほぼ存在しないため、中国がアジア以外で実力行使するチャンスと動機がある。彼らはマハンから、うまい口実を見つけたのだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年3月22日