シリアは第2のリビアになるか

シリアは第2のリビアになるか。 現在シリア情勢は動揺が続き、展望は不透明だ。米国など西側諸国は制裁を強化している。このため米国がリビアモデルを踏襲して軍事介入し、シリアが第2のリビアになる可能性を指摘するメディアもある。だが筆者の見解は違う…

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発信時間: 2011-05-12 15:14:17 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

現在シリア情勢は動揺が続き、展望は不透明だ。米国など西側諸国は制裁を強化している。このため米国がリビアモデルを踏襲して軍事介入し、シリアが第2のリビアになる可能性を指摘するメディアもある。だが筆者の見解は違う。「人民日報海外版」コラム「望海楼」より)

少なくとも現在のところ、シリアが第2のリビアになる兆しはない。第1に、シリアとリビアは国情が異なる。シリアは国家機関が整い、政権基盤は安定している。一方リビアは様々な部落社会から成る国で、国家の統一は人為的になんとか保たれている部分が大きい。このため分裂のリスクが潜み、外国が軍事干渉する隙を与えている。一方シリアは共和制を敷いている。政権党のアラブ復興社会党(バアス党)は紀律が厳しく、高度に集権化されている。シリアの現政権は国家を御し、外敵を防ぎ止める強い能力を持っている。

第2に、シリアは地政学上、独特かつ重要な位置にある。アジア、欧州、アフリカの3大陸をつなぐシリアは、古来「世界の心臓」と呼ばれてきた。また、現代国際政治においては「小国中、最大の国家」と称されている。米国など西側諸国にとって、地政学上重要なこのような国は易々とは攻撃しにくい。もし米国がシリアでも戦端を開けば、イランも巻き込み、ヒズボラも米国と敵対する可能性が高い。こうなると中東情勢は動乱を免れ得ない。今回米国は口先だけで行動は伴わないだろう。

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