資料写真:ジブチの港に到着する中国海軍
◇大戦後初の海外軍事基地
09年、日本とアフリカの一角にある小国・ジブチは、紅海とアデン湾がクロスする場所に軍事基地を建設する協定に調印した。主要プロジェクトは11年5月にスタートし、建設費は4000万米ドル。プロジェクト責任者である海上自衛隊北川敬三2等海佐は「これはアフリカで唯一の日本の軍事基地であり、第2次大戦終結後、海外に建設する初めての軍事基地でもある」と強調。
また、北川氏はこう説明した。「日本がここに基地を配置するのは、海賊を取締まるため、自衛のためでもある。日本は海洋国家であり、ますますはびこるアデン湾の海賊を憂慮している。この湾を通過する船舶は年に2万隻。アデン湾を通る船舶のうち10%は日本であり、日本の輸出は90%をこの重要な航路に依存している。この航路は2年前に海賊にほぼ完全に掌握された」
日本のジブチにおける軍事基地建設は今後、伝統的な大国と新興の大国による紅海とペルシャ湾地域における安全をめぐる競争を引き起こし、米欧とロシア、インド、イランによる同地域における軍事的存在の強化を誘発する恐れがある。09年5月、サルコジ仏大統領がアラブ首長国連邦アブダビに恒久的な軍事基地を建設すると宣言したことは、その1つのシグナルでもある。
※グループのテーマは「冷戦後の西側大国の中東における軍事基地に関する研究」。代表は徳剛・上海外国語大学中東所副研究員。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年7月5日