中国共産党創建90周年の記念日を前に、中国共産党史を研究する学者が中国新聞社の取材に応じ、中国共産党の発展に対する見解を述べた。
◆ひとつの政党が90年間持続するのは容易なことではない
東京大学の高原明生教授は長年日本政府の対中政策顧問を担当し、李鵬前総理や温家宝総理と面会したことがある。その高原教授は中国の指導者に対して、威風堂々とし、生気が漲っているという印象をもつ。過去90年にわたり中国共産党は人を敬服させ、歴代指導者が数々の難題を見事に解決し、中国共産党の建党時の理念を保ちながら、世界の発展の潮流にそってきた。
慶応義塾大学の高橋伸夫教授は、「ひとつの政党が90年間持続するのは容易なことではない」とし、「中国共産党と同時期に成立した世界各国の共産党はすでに消えるか、衰退している。にもかかわらず、中国共産党は依然として旺盛な生命力を維持している。その根本は中国共産党の気風と強大な適応能力にある」と指摘する。
北九州市立大学の横山宏章教授は「中国共産党が今日まで続いたのは絶えず時代の流れに順応してきた結果だ。中国共産党は団結の幅を広げ、社会の精鋭を呼び込み益々発展している」と語る。
島根県立大学の宇野重昭名誉学長は、「幹部育成と選抜制度が中国共産党の生命力の一因だ。中国共産党の高級幹部は通常、末端で長期間訓練を受けるため、その能力はいずれも高い。また、後継となる青年の育成も重視し、若い生命力をどんどん注ぎ込んでいる」と話す。
◆90年の発展の成果