◇時宜に合わない3つの点
羅氏はまた、このほど米国防総省が発表した報告には3つの時宜に合わない点があるという。
一つは、時代の特徴に合わない。現在は平和的発展の時代であるが、この報告は冷戦の産物といえる。米国は冷戦時代、毎年ソ連の軍事力に関する報告を発表していた。ソ連崩壊後はそれを中国に転嫁しただけで、報告は冷戦思想を基調としている。
2つ目は、中米関係に確立されている原則に合わない。中国は「尊重、相互信頼、対等、互恵」を両軍関係の基本原則とし、米側と両軍の相互信頼を増進する方法を模索しようとしているが、今回の報告は相互の不信を煽るとともに、中国を尊重していないということで、事実、中国の内政と国防発展に対する手荒い干渉でもある。また対等ではない。中国はこれまで米国の軍事力の発展に関して無責任な評価・報告をしたことはない。
3つ目は、中米関係回復の雰囲気にふさわしくない。今週訪中を終えたばかりのバイデン米副大統領は訪問中、中米関係は「なにより重要」と表明、米国防総省がこの時期にこのような報告を発表するのは、中米関係「回復」の雰囲気にふさわしくない。中米関係の発展は双方の努力が必要で、中米関係が「なにより重要」というなら、口先だけではなく行動で示さなければならない。米側のこの報告はどう見ても友好的な態度とはいえないだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年8月26日