◇ロシア、北東アジアで「長期的なほうび」ねらう
ロシア爆撃機の日本一周は、冷戦が北東アジアに再び戻る影をみせた。北東アジアが世界で最も冷戦に近い地域だという声もある。中国社会科学院世界歴史研究所の聞一研究員は、ロシアは中国に強硬な態度を取ることで、東北アジアにロシアが戻るという明確な姿勢を伝えようとしていると指摘する。
英王立国際問題研究所のプラウダ教授は、「この20年、東北アジアの領有権をめぐる問題で、ロシアが態度を軟化させたことはない。以前よりも強硬なのは、ライバルである日本の実力が落ちているからだ。ロシアは、日本が国内経済を回復させるのに精一杯で、ロシアと争う余裕がないとみている。日本の態度が曖昧であれば、ロシアは北東アジアの領有権争いで有利な立場に立つだろう。ロシアにとってはこれが「長期的なほうび」となる。他の国も領有権争いでロシアの強硬な態度を恐れるようになるだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年9月15日