東南アジア諸国連合(ASEAN)各国の外相が15日、インドネシア・バリ島で会議を開催、ASEANや東アジアなど一連の首脳会議が開幕した。一連の会議とは、第14回中国・ASEAN(10+1)首脳会議、中国・ASEAN対話関係構築20周年記念サミット、第14回ASEAN・中日韓(10+3)首脳会議、第6回東アジアサミット(EAS)など。温家宝総理が代表団を率いて出席する。
今回の会議の目玉のひとつは、18~19日の東アジア首脳会議で、なかでも今年は米国とロシアが正式参加することだ。中国外交部は、「中国はこれを歓迎する。両国が建設的な役割を発揮すると信じている」と表明。
一方、西側メディアは米国の東アジアサミットへの参加に注目し、今回の東アジアサミットは、米国の「アジア復帰」の重要な証となるとの見方を示している。米メディアはさらに、米国は今年の東アジアサミットで南中国海問題をめぐり同盟国と中国に圧力をかける方針だとし、同問題が今回の会議の主要議題の一つとなると報じた。
◇米露、東アジアサミットに正式参加
米国とロシアが東アジアサミットに参加するのは今年が初めて。米国はもともと東アジアサミットの参加国ではなく、これまで会議に参加したことはなかった。イラク戦争の収束、アフガニスタンからの軍撤退にともない、米国の外交重点はアジアに移りつつある。今回の東アジアサミットは米国の「アジア復帰」の重要な証になるとされている。
クリントン米国務長官は昨年10月27日から11月8日にかけ、ベトナム、カンボジア、マレーシア、パプアニューギニア、ニュージーランド、オーストラリアを次々と訪問し、訪問先で頻繁に南中国海問題に触れて回った。
◇中心の席を確保したい米国