米国の「アジア回帰」が問題を一層複雑化させていると指摘する専門家もいる。バートマン氏は「米国は海事協力の経験豊かな沿岸警備隊を持つ。米国は域内での軍事演習や海軍のアジア配備ではなく、沿岸警備隊や民間海事機構をもっとうまく活用することで南中国海の非軍事化を後押しすることができる」と指摘。「米国は中国との協力をもっと試み、相違点ではなく共通点に注意を向けるべきだ。米国は中国の国力の強大化という事実を受け入れ、アジアで中国と権力を分かち合うことを学ぶべきだ」と述べた。
南中国海問題の平和的解決への道は平坦ではあり得ないが、すでに緊張緩和の雰囲気が醸成され始めている。これは南中国海問題の平和的解決にとって極めて重要だ。
出席した専門家らは「共同開発はウィンウィンの実現にプラスだ。海洋環境保護、海洋科学研究、災難援助、海上輸送の安全、航行の自由、海難捜索・救助や、麻薬密輸、海賊、武器の不法販売を含む国際犯罪の取り締りは、いずれも各国の協力に適している。COC交渉の初期段階では、信頼の強化が特に重要だ」との認識で一致した。
「人民網日本語版」2011年12月15日