バーンズ米国務副長官は15日、米国の「アジア回帰」戦略は中国を抑止するためでなく、中国とパートナーシップを構築することが最大の目標だと表明した。
米国務省は15日、バーンズ国務副長官が同日にマレーシアで行った演説の全文を公開した。バーンズ国務副長官は演説の中で米国のアジア回帰戦略についてはっきり述べ、関係国の同戦略に対する疑問を取り除こうと努めた。
バーンズ国務副長官によると、米国は3方面から「アジア回帰」戦略を進めている。まず、アジアの日本、韓国、オーストラリア、フィリピン、タイなどの同盟国との二国間防衛協力の拡大、深化に力を入れている。2つ目は、中国、インド、インドネシア、ベトナム、マレーシアなどの新興国とのパートナーシップの強化。3つ目は、ASEAN(東南アジア諸国連合)、APEC(アジア太平洋経済協力)、東アジアサミットなどの地域的な多国間機構における積極的な役割の発揮である。
一部の人は米国が軍事力をアジア太平洋地域に駐留させるやり方に疑問を抱き、中国を抑止するための動きではないかとも見られている。バーンズ国務副長官はこれを否定し、「中国とパートナーシップを構築することが最大の目標だ」とはっきり述べた。
また、「先ごろ参加した北京での会議は中米間の経常的、持続的な対話の一環」とし、米国が中国に対して、気候変動や核不拡散などの世界的な試練において重要な役割を発揮することに積極的な姿勢を示した。
さらにバーンズ国務副長官は、「中米両国は、両国経済が深く入り混じり、それが避けられない動きであることを認識している。そのため、共同の努力の精神に基いて、同地域の団結と連携を目的とした政策を首尾一貫して励行していく」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年12月16日