19日付の「環球時報」によると、インドが18日に発射を計画していた初の大陸間弾道ミサイル「アグニ5」が天候を理由に発射がきょう(19日)に延期された。同ミサイルの射程は5000キロ、アジア全域、ロシアの大部分、欧州東部を含んでいる。インドの世論は興奮の中、他国への敵意をおおっぴらにし、「インドは北京を射程内に収めたミサイルを発射する」とインドメディアは大々的に報道した。
「道路・鉄道移動式のミサイルはインドの内陸部で発射しても中国全域、特に人口密度が高く、経済的に非常に重要な中国の沿海地域も射程範囲に入る」とインド紙「The Hindu」は18日、報じた。別のインド紙「Business standard」も、便利な道路移動式であれば、「アグニ5」の攻撃範囲は5000キロを優に超えるとし、「アグニ5」をインド東北部に移動すれば、中国最北部の哈爾浜(ハルビン)まで攻撃範囲に入ると報じた。
豪州のメディアは18日、インドのミサイル実験が地域の軍拡競争のリスクを高めることへの懸念を示した。豪紙「The Age」は、「アグニ5」はヒンズー教の火の神に由来するが、地元メディアの多くは「中国キラー」として取り扱っていると指摘。ドイツのテレビ局は、ミサイルのショーがインドの強国意識をかきたてると伝えた。インドの標的は中国の主要都市とみられている。インドはそうした戦争目的を否定しつつも、地域の軍拡競争を後押ししている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年4月19日