マレーシア航空MH370便はどこへ行ったのだろうか?機内の人員が生還する可能性はないだろうか?マレーシアが先週末に発表した一連の衝撃的な情報は、捜索活動に大逆転を生じさせた。マレーシア側は、旅客機の通信手段が人為的に切断されてから、西に方角を転じ数時間飛行した可能性があることを認めた。空の二本のルートが、新たな捜索活動の重点になっている。一本目は北西のタイからカザフスタンへ向かうルート、二本目は南西のインドネシアを通過してからインド洋に向かうルートだ。また機内の乗員と乗客も、調査対象となっている。マレーシア側は16日、警察当局が2人のパイロットの住所を捜索したと発表した。CNNによると、米国の情報部門関係者は、運転席のパイロットは、旅客機が姿を消したことに責任を持つべきとした。新たな情報が公開されるに伴い、国際社会のマレーシアに対する疑問視が強まっている。マレーシア軍はレーダーのデータを把握していたにも関わらず、各国に南中国海で1週間にも渡る無駄な捜索活動を展開させてから、上述した情報を発表した。ニューヨーク・タイムズは、「マレーシア側のミスが相次ぎ、捜索活動が複雑化している」と指摘した。
米国のネット新聞「グローバル・ポスト」は、「悲しみにくれる親族にとって、この情報は両刃の剣と言える。ハイジャックされた旅客機がどこかに着陸したという希望をもたらすと同時に、先の見えない苦しみをもたらした」と伝えた。マレーシア民間航空局のアズハルディン・アブドル・ ラーマン局長も16日、「旅客機が衛星に信号を送信した時には、すでに陸地に着陸していた可能性がある」と語った。
しかし多くの分析は悲観的だ。ロイター通信は16日、「マレーシアの首相が土曜日に公開した衛星データによると、旅客機は二つの大きなエリアに位置する可能性がある。一つ目はタイ北部からカザフスタン、トルクメニスタンに至る北側の地帯、二つ目はインドネシアから広大なインド洋にかけての南側の地帯だ」と分析した。米国の調査活動に詳しい消息筋は、「旅客機が南に飛びインド洋に向かった可能性の方が高く、その後は燃料が尽きて墜落したかもしれない。旅客機が北に向かった場合、行き来の激しい空域に入ることになり、観測されやすい」と述べた。CNNは16日、米国の高官の話として、「北側の空のルートには、インド、パキスタン、および米国のアフガニスタンにおける設備が警戒を強めている空域が含まれる。米国当局は、同便がインド南部のレーダーの範囲外に当たる海域に墜落した可能性が高いと判断している」と伝えた。AFP通信は、「旅客機と衛星の最後の交信時間も、燃料が尽きると思われる時間帯であった」と報じた。アナリストは、「旅客機がどこかの滑走路に着陸したとは考え難い」と話した。旅客機が海に墜落した可能性が最も高くなっているが、これは捜索活動に大きな課題をもたらす。残骸の分布範囲が広すぎ、その多くが深海に沈んだと思われるからだ。
旅客機が人の少ない陸地に到達した可能性はないだろうか?中国空軍の専門家は16日、環球時報の記者に対して、「同便の航路はカザフスタンまで届くが、着陸に成功することは容易ではない。大型旅客機の着陸は平らで長い滑走路が必要で、かつ地上の管制塔が高度や風速などのデータを伝える必要があり、パイロットの経験のみでの着陸は非常に困難だ。また旅客機がそのような遠い場所に到達したのならば、各国の空軍警戒レーダーにかからないはずがない。辺境地域の空域は、各国の警戒の重点である」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年3月17日