30日付の産経新聞によると、米海兵隊のジョン・パクストン副司令官は、米海軍戦略に関する秘密公聴会の席上で、「米海兵隊は、中国の軍事基地に対する強襲上陸作戦を展開する能力を強化している」と明かした。これは米軍が、中国の設定した防空識別圏と、頻繁に実施している大規模な海上軍事演習に懸念しているためだ。出席した軍事専門家は、「小規模ではあるが強力な軍事力を使い、東中国海から南中国海にかけての沿岸地域にある中国の軍事基地を攻撃を仕掛けるため、上陸用母艦や上陸支援部隊の能力を強化している」と述べた。
産経新聞は別の記事の中で、「態度が強硬な中国に対応するため、米軍はグアム島を主要基地とする核攻撃能力の強化を続けている」と伝えた。米空軍元司令官は、「米空軍は中国を抑制するため核攻撃能力を強化しており、主要拠点としてグアム島を選択した」と述べた。同記事は、「オバマ大統領は中国と戦争するつもりはないと表明したが、空軍の予算が削減される中、中国の武力による釣魚島(日本名・尖閣諸島)占領を防ぐため、米空軍は核の抑止力により中国に対抗するしかなく、中国軍をけん制しようとしている」と報じた。
中国軍事専門家の劉江平氏は30日、環球時報の取材に応じた際に、「米海兵隊を含む多くの兵種は、各自の秘密の作戦計画、非常に大胆な想定を持っている。これらの作戦計画の仮想敵国を、対外的に公表することは稀だ。しかし一部の米軍高官は特定の場において、意図してかせずしてか情報を漏らすことがある。米海兵隊が中国を対象とする作戦計画・想定を持っており、平時から準備を整え訓練を行っている可能性を否定できない。ゆえに中国沿岸地域の重要な海・空の基地の防衛措置を強化した上で、防衛装備の配備、日常的な実戦化訓練、作戦の想定の中で、この極端な状況を考慮しなければならない」と指摘した。