中国の珠海には1年おきに、中国の未来の航空分野の実力をはかりに世界の航空専門家がやって来る。同地で開かれる「中国国際航空・航天(宇宙)博覧会」はここ10年、中国の無人機がコンセプトアートから機能モデルへと発展する様を如実に表してきた。米国の隔月外交専門誌「ナショナル・インタレスト」が伝えた。
中国は近年、無人機技術への投資を強め、同分野での競争力を高めている。来週(11月11日から16日)開催される珠海での博覧会では、世界の軍備コントロールの努力にまた一つの挑戦が投げかけられることになる。
中国企業は世界の無人機市場での勢力拡大をねらっており、その動きは大きく進展している模様だ。今年5月には、サウジアラビアが中国の製造した無人機「翼龍」を購入したというニュースが流れた。購買機数は不明だが、米国製「プレデター」に似たモデルとされる。以前には、中国がアルジェリア軍と同分野で協力しているとの報道もあり、タジキスタンやアラブ首長国連邦、パキスタンが中国の無人機を運用しているとの疑いも出ている。8月の上海協力機構の合同軍事演習では、中国は自らのパートナーに対し、実弾を使った無人戦闘機のデモンストレーションを行っている。
米国の専門家は、無人航空機(UAV)技術方面での米国のリードが失われつつあると懸念している。