注目点その三 「偽陰性」患者の感染確認の遅れを回避するには
感染対策は現在、差し迫った状況となっている。複数の専門家によると、「偽陰性」患者による継続的な感染拡大を回避し、速やかに隔離し治療を行うためには、各種方法による裏付けと臨床診断が極めて重要だ。
北京協和医院感染内科主任の李太生氏は、感染の症状が出た場合、血液検査と胸部CTスキャンを受けるよう提案した。新型コロナウイルス肺炎の流行地域の場合、白血球の数値が正常もしくは低め、リンパ球の数値が低めで、かつ胸部CTスキャンでウイルス性肺炎が確認されれば、新型コロナウイルス感染の臨床上の発現に合致する。核酸検査で陰性であっても見落とせない。
国家衛生健康委員会は先ほど公式サイトで第5版診療指南を発表し、湖北省で肺炎の画像的特徴を持つ感染の疑いのある患者を臨床診断患者に指定できるとした。これは核酸検査を感染確認の唯一の基準にしないことを意味する。
中日友好医院は「偽陰性」発生後、次のように回答した。核酸検査の陽性反応を患者の感染確認、病院への搬送の唯一の基準としない。患者の核酸検査で陰性であっても、専門家チームが疫学的経緯、画像検査、臨床上の症状などの総合的な発現に基づき感染を確認した患者については、直ちに指定病院に搬送し収容・治療を行うべきだ。潜在的な感染症の影響を最大限に回避する。
中国工程院副院長、呼吸・集中治療医学専門家の王辰氏によると、新型コロナウイルス肺炎にはいくつかの特徴があり、すべての患者の核酸検査で陽性反応が出るわけではない。従来の大量の疫学的経緯、接触の経緯、臨床症状に感染の疑いがあったが、核酸検査で感染が確認されなかった患者も現在、感染の疑いありとされる。王氏は、武漢でこのような患者が現れれば、臨床診断患者に指定すべきと提案した。