減らない無症状感染者、その4つの焦点問題を分析

減らない無症状感染者、その4つの焦点問題を分析。無症状感染者とは?その感染力は?操業再開後、無症状感染者による感染リスクにどう対応すべきか?関連部門と地方政府はどう対策をとるべきか…

タグ:感染症 コロナ ウイルス 無症状

発信時間:2020-04-14 15:16:26 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 中国国内の新型コロナウイルスによる感染拡大はほぼ封じ込められ、武漢も「封鎖解除」される中、減ることのない無症状感染者に注目が集まっている。無症状感染者とは?その感染力は?操業再開後、無症状感染者による感染リスクにどう対応すべきか?関連部門と地方政府はどう対策をとるべきか?人々はどう自分の身を守ればいいのか?――こうした問題に関心が集まっている。新華社記者が専門家を取材した。


 焦点一:無症状感染者の感染力は?


 統計データによると、31の省(自治区、直轄市)と心境生産建設兵団は4月11日の時点で、新たに63人の無症状感染者が確認された(うち14人は帰国者)。同日、医学観察期間が終了したのは55人(帰国者4人)だった。いまも医学観察を続けている無症状感染者は1086人(帰国者332人)に上る。


 華中科技大学同済医学院公共衛生学院の魏晟教授は「無症状感染者の感染力をそれぞれの状況に分類してみると、武漢で何日も隔離後に見つかった無症状感染者であれば感染力は非常に低い。海外の感染が流行している地域の帰国者から見つかった無症状感染者であれば感染力は非常に高い。それぞれの状況によってそれぞれ判断する必要がある」と指摘した。


 中央指導グループ専門家チームのメンバーで北京趙陽医院副院長の童朝暉氏によると、無症状感染者は2通りに分類できるという。一つは、新型コロナウイルス肺炎の感染者で、潜伏期で症状はないが、彼らを見分け感染患者として管理する必要がある人。もう一つは、何ら症状はなく、画像も問題ないが実は無症状感染者で、患者ではないが、PCR検査で陽性だったというだけの人。


 国家衛生健康委員会が組織する専門家チームが、1月29日から4月8日にかけ各地で報告された無症状感染者が感染者と診断された症例について分析したところ、中国の無症状感染者が感染者と診断される割合が下がってきていることがわかった。3月10日以降の割合は11.2%以下で、一部の省では6%以下とかなり低かった。


 童氏は「医学的に判断すると、無症状感染者にはある程度の感染力はあるが、一般的に低く、症状のある人と比べると感染力はかなり低い。咳・くしゃみなどの症状がなく、ウイルスのついた飛沫が呼吸道から排出されないため、感染の機会が相対的に少ない」と説明した。

 

 英科学誌「ネイチャー」電子版は、「新型コロナウイルス肺炎の入院患者のウイルス学評価」という題の論文を発表し、ドイツ人科学者クリスチャン・ドロステン氏のチームの研究で、新型コロナウイルスの症状は発症から8日後には生菌は分離しなくなり、患者が生菌を携帯している時間はそう長くないことが明らかになった。


 童氏は「武漢市民の多くが70日以上の在宅隔離をしてきた。症状がなければ、感染力は非常に低い。武漢で確認された無症状感染者は少ない」と説明する。


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