新型コロナウイルス感染症の影響で延期となった全国両会(全国人民代表大会・全国人民政治協商会議)が21日、開幕する。今年は中国が小康社会の全面的な建設の目標の達成、脱貧困攻略戦の勝利を決める年であり、第13次五カ年計画(2016−20年)の締めくくりとなる年でもある。この特殊な時期に開かれる両会には、どのような見所があるのだろうか。
見所その一 感染対策の「後半戦」をどう展開するか?
新型コロナウイルス感染症の発生後、党中央は感染対策を最優先事項として取り組んでいる。習近平総書記が自ら指揮・手配し、国民の命の安全と身体の健康の最優先を堅持している。きわめて苦しい取り組みを経て、武漢防衛戦・湖北防衛戦で決定的な成果を手にし、感染症狙撃戦で重大な戦略的成果を手にした。
感染対策は現在、「後半戦」に入っている。
まず、国内外の感染状況は依然として楽観が許されない。域外の感染情勢が厳しく複雑で、感染者・死者の増加が続いている。世界保健機関(WHO)が17日に発表したデータによると、中国を除く感染者数は444万人を超え、死者は30万2750人にのぼっている。その一方で、国内の一部地域で最近、集団感染が発生している。
次に、科学研究者の研究によると、新型コロナは長期的に存在し、間歇的に局地で流行するという。「持久戦」の備えを徹底する必要がある。常態化するなか、感染対策と経済・社会の発展を統一的に計画しなければならない。
そのため今年の次の段階で常態化感染対策の気を緩めず、公衆衛生システムの改善を推進することが、全国両会の重要議題になる。また中国がいかに国際協力を強化し共に感染症と戦うかに関する意思決定と動きも世界的に注目されている。
全国政協委員、華中科技大学協和病院院長の胡豫氏は「現在も感染対策のリスク・挑戦が存在しており、これまでの努力を決して無駄にしてはならない。域外からの輸入を防止し、国内のぶり返しを防止するという全体的な対策プランを全面的に履行し、直ちに発見し、速やかに処置し、正確に管理・制御し、効果的に治療を行うべきだ」と指摘した。
胡氏は同時に、「今回の感染対策は、中国の重大感染対策体制・メカニズム、公衆衛生システムなどに存在する弱点を露呈した。両会の会期中、私とその他の代表・委員は弱点補強、不備の見直し、長所と短所の把握に焦点を絞り、感染観測警報能力の向上、公衆衛生緊急管理・治療システムの健全化、医薬・衛生体制の整理などの問題をめぐり議論を掘り下げる」と述べた。
見所その二 今年の経済・社会の発展の目標をいかに確定するか?
今年の両会の見所その三、複雑化した外部環境にどう対応するか?
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2020年5月18日