中国外交部が11日に開いた記者会見にて、記者からは「米国の軍縮問題を担当するビリングスリー特使は9日にツイッターを投稿し、中米露軍縮協議に参加しないという決定を見直すよう中国側に呼びかけた。強国の地位を得るためには、強国としての責任で行動すべきだという。中国は本件についてどのように論評するか」という質問があった。華春瑩報道官は次のように回答した。
中国側はいわゆる「中米露軍縮協議」に参加する意向はない。この立場は明確であり一貫している。
周知の通り、中国の核兵器の規模は米露とは桁違いであり、中国が核軍縮協議に参加する機はまだまだ熟していない。最大の核兵器庫を持つ国は、核軍縮に対して特殊かつ優先的な責任を負う。現在の状況下、米国側はロシア側からの「米露の新戦略兵器削減条約(新START)」に関する呼びかけに積極的に応じ、それを踏まえた上でさらに核兵器を大幅に削減し、その他の核保有国が多国間核軍縮協議に参加するための条件を整えるべきだ。
中国側が3カ国の軍縮協議に参加しないからといって、国際的な核軍縮の努力への参加を拒否するわけではない。実際に中国側は常に軍縮会議及び核保有5カ国に対して、核戦争のリスクを引き下げ世界の戦略的安定を維持するための実質的な取り組みを積極的に促進している。あの手この手でこの努力を妨害しているのは米国で、また条約破棄や離脱の間違った道を歩み続けている。
新STARTの延長について、米国側は再三中国を槍玉に挙げているが、これは米国が他国に責任を押し付ける一貫した手段だ。我々はビリングスリー閣下のツイートが各界で広く論評されていることに留意している。これらの論評は、米国国内の権威ある軍縮専門家を含む国際社会の識者にとって、米国側のこの詭計が火を見るより明らかであることを十分に示している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年6月12日