英タブロイド誌「バイスタンダー」によると、昨年初め、ニューヨークタイムズの主任編集者が同紙記者にに対し、新型コロナウイルスの発生源を調査しないように指示していたことが、2人の関係筋の話で分かった。米月刊誌「ヴァニティ・フェア」でも先ごろ、米政府が新型コロナの発生源に関する内部調査を行わないよう指示し、調査を行えば「ウジ虫の入った壺」を開けることになると警告していたことを明らかにした。
当初の感染状況や新型コロナ発生源調査などの問題で、常に他国を糾弾してきた米国だが、自らの疑惑に目を向けられるととなると、たちまち態度を一変させる。関係者らの口を封じ、隠蔽を図るのだが、その対象となるのは政府機関や職員、科学者、メディアなどで、一人として見逃すことはない。
ロシアのメディアによると、2019年7月、米メリーランド州にある陸軍医学研究所フォート・デトリック近郊の高齢者施設2カ所で、「原因不明の肺炎」1例目が発生した。フォート・デトリックは本来こうした未知の病気を調査するだけの力がありながら、同月、突如閉鎖されてしまった。さらに米政府は、この新型コロナ1例目について、「国家安全保障上の脅威」を理由に公的な調査を拒否したのだ。
米日刊紙「パームビーチポスト」と「マイアミヘラルド」によると、フロリダ州保健庁はウェブサイト上で、2020年1月と2月に新型コロナの症状を示したり、検査で陽性反応を示したりした患者171人分のデータを掲載していたが、その後、一時的に削除された。また、フロリダ州保健局の職員レベッカ・ジョーンズ氏は、データを開示しないよう求められたが、これを拒否したため、直ちに解雇され、当局から調査を受けることになった。