米防総省が世界の300超の生物実験室を支配 隠されている秘密とは?

中国網日本語版  |  2022-03-18

米防総省が世界の300超の生物実験室を支配 隠されている秘密とは?。米政府はこれらの実験室がいわゆる「平和用途」「協力」に用いられていると再三弁解してきたが、なぜ外には秘密にするのだろうか…

タグ:ロシア 国防省 生物実験室

発信時間:2022-03-18 14:35:28 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 米国防総省のウクライナにおける生物実験室が最近、各方面から高度に注目されている。米国が国内外で大量の生物軍事化活動を展開しているという情報が、長年に渡り尽きることなく伝わっている。これらの活動は不透明、危険、違法で、国際社会に重大な懸念と疑問を抱かせている。


 ロシアの国防省と外務省はこのほど、ロシア側が軍事行動において、米国が資金援助しウクライナ国内で実施した軍事生物計画を発見し、大量のデータを入手したと発表した。ロシア国防省のコナシェンコフ報道官は10日、米国がウクライナの生物実験室で、コウモリのコロナウイルスの実験に従事していたと述べた。米ホワイトハウスのサキ報道官はSNSでこれを否定した。米国側が自ら公表しているデータによると、米国はウクライナで26の生物実験室とその他の関連施設を持っており、米国防総省がその絶対的な支配権を握っている。ウクライナ国内のすべての危険なウイルスがこれらの実験室で保存され、すべての研究活動が米国側によって主導される。米国側の許可がなければ、いかなる情報も公開が許されない。


 増え続ける疑惑と告発を受け、米国のビクトリア・ヌーランド国務次官はこのほど、ウクライナに「生物研究施設」があると短く認めるに留めた。ところが統計によると、米国防総省は「バイオセーフティリスクの減少に協力」「世界の公衆衛生の強化」といった口実により、世界30カ国で336の生物実験室を支配している。これほどの数であるが、それについて知られていることは非常に少ない。国際社会はこれについて、米国のウクライナにおける生物軍事活動は氷山の一角に過ぎないかもしれないと広く疑問視している。


 米国側のやり方は不透明だ。米国側の生物実験室は長期的に分厚いベールに包まれている。米政府はこれらの実験室がいわゆる「平和用途」「協力」に用いられていると再三弁解してきたが、なぜ外には秘密にするのだろうか。「名乗るほどの者ではない」はアンクルサムのやり方ではない。米国側の多くの海外「生物共同参画計画」で、所在国の衛生部門とやり取りするのは米国防総省だ。言い換えるならば、ペンタゴンの管轄機関が直接出資・管理・運営する海外の生物実験室であり、中立的な民間用科学研究機関ではない。


 ウクライナ保健省の発表によると、米国側は2005年より一部の生物実験室の建設及び現代化改修に技術サポートを提供している。奇妙なことに、在ウクライナ米国大使館は2月末に公式サイトの関連文書を緊急削除した。ブルガリア人記者は、米国側の反応は、米国がこれらの実験室で行っていることを知られることへの懸念を示していると述べた。


 米国の国内では、フォート・デトリック生物実験室にも疑惑が山積しており、米メディアでさえ「米政府が最も闇に包まれた実験を行う中心地」と伝えたほどだ。この実験室では何度も安全事故が発生しており、2019年7月に閉鎖された。しかしながら、米政府は国内外の強い懸念と疑問に対して終始言及を避けており、国際社会の調査の受け入れを拒否している。その裏側にはどのような後ろめたい秘密があり、どのような良からぬ目的が隠されているのだろうか。


 米国側のやり方は危険だ。米国側の生物実験室は関連地域の人々の命の安全にとって深刻な脅威となりうる。ロシア・スプートニクは昨年9月、韓国の団体が在韓米軍の生物化学実験室とフォート・デトリックを相手取り訴訟を起こし、後者が15回に渡り前者に生物化学兵器として使える炭疽菌を送り、恐怖を引き起こしたと称した。イリノイ大学教授のフランシス・ボイル氏は、「米国が国内外に設置した数百の実験室では、約1万3000人の科学者がワクチンに耐性を持ち、人体に攻撃性を持つ新たな菌株の研究開発に取り組んでいる」と述べた。


 地域を見ると、米国が海外に新設する実験室の多くがアジアとアフリカにあり、一部の旧ソ連国構成国も含まれる。これらの実験室はなぜ米国の本土に置かないのだろうか。ロシア連邦消費者権益保護・公益監督局のアンナ・ポポワ局長は以前、「世界の新型感染症流行の中央アジア地域の分布図を見ると、米国防総省の海外における生物実験室の展開状況と高度に一致する」と述べた。


 米国側のやり方は違法だ。米国の生物実験室はよく「平和的研究開発」の看板を掲げながら、生物軍事活動に従事している。米国には生物化学兵器使用の「黒歴史」がある。フォート・デトリックは中国侵略日本軍「731部隊」の邪悪な遺産を継承した、歴史的な米国生物兵器計画の中心地だ。米国の歴史学者、ジェフリー・カイ氏は昨年9月に新華社の取材に応じた際に、米中央情報局(CIA)が近年公表した文書は、米国が朝鮮戦争で生物兵器を使用したことを確かに裏付けたと述べた。「フォート・デトリックは過去も現在も米国の生物戦の研究センターだ」米国は1975年に「生物兵器禁止条約」に加入した後も、フォート・デトリックで生物剤の研究・製造・保管を続けた。さらに不思議なことに、米国が確かに同条約を守っているならば、なぜ20年に渡り米国だけが各国による調査メカニズムの構築に反対しているのだろうか。


 生物軍事化活動は国際平和と安全、各国の安全の利益に関わる重大問題だ。現在の状況下、全世界の人々の健康と安全を出発点とし、米国は早急に関連する具体的な状況(世界のどの生物実験室にどのようなウイルスを保管しているか、どのような研究を展開しているかなど)を発表するべきだ。


 命最優先で、次に道義が優先される。米国側はオープンで透明で責任ある態度により、国際社会からの懸念に真剣に反応し、条約締約国の義務をしっかり果たし、国内外の生物実験室について全面的に説明し、すべての生物軍事化活動を停止し各国による調査を受け入れるべきだ。米国側はひたすら隠すのではなく、世界に真相を伝えるべきだ。これは一言や二言でごまかせることではない。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年3月18日

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