外交部の楽玉成副部長は19日、清華大学戦略・安全研究センターが主催する第4回戦略・安全国際フォーラムで演説した。要旨は下記の通り。
欧州大陸は世界平和を左右する重要な地域だ。かつては2度の世界大戦の破壊を経験しており、冷戦後も太平とはならず、今や再び戦火が燃え上がった。これは実に痛ましいことであるが、それ以上に深い反省を促される。ジョージ・ケナン、キッシンジャー、ミアシャイマーを含む多くの西側の戦略家が、この危機について早くから警鐘を鳴らしていたが、情勢は一歩ずつ今日に至った。痛ましく深い教訓がもたらされたが、原因を探るとその根はやはり冷戦思考と強権政治にある。
(一)一方的な絶対的安全を求めてはならない。NATOは当時、東に「1インチ」も進まないと約束した以上、前言を翻して東進するべきではないのに、さらに東に千キロも進んだ。東進をさらに続けるならば、すぐにも「モスクワの郊外」に到達する。ミサイルを1発撃てば7、8分でクレムリンに届く。過去にはキューバのミサイル危機という教訓がある。この絶対的な安全を求めることは、逆に絶対的な不安全をもたらす。一つの大国、特に核大国を壁際に追い詰めれば、想像を絶することになる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年3月21日