「平和、発展、協力、調和」の外交思想
現段階の中国外交における新しい思想、新しい理念については、昨年開かれた中国共産党第17回党大会の胡錦涛主席の報告でも説明され、今大会の温家宝総理の政府活動報告の中でも再び強調された。楊潔チ外交部長は、平和と発展、交流と疎通、互恵とウィンウィン、協力と調和について自らの考え方を述べた。
一、 平和な発展について、中国は発展途上国としてまだ非常に巨大な発展の任務を抱えており、一貫して平和な発展の道を堅持していく。それと同時に世界各国は、発達国、発展途上国の関係なく、平和な発展の道を歩むべきで、平和的に相互間の問題を解決し、仲良く交際し、共に発展するべきだと考えている。
二、 交流と疎通について、私たちは情報化した社会に生活しているが、人々の間の交流が必ずしも効果的だとは限らない。国家間では相手の国を思いやり、公正で客観的な態度で、相互の合理的利益のニーズを認めてこそ、相互信頼や協力関係、共通認識を促進することができる。中国は昔から礼儀ある往来、誠実と信用といった伝統があり、私たちは各国と友好的に付き合って友人を作り、交流や協力を行っていく。
三、 互恵とウィンウィンについて、これは経済貿易だけでなく、政治、安全、文化、教育、国家間の外交においても互恵を考えなければならない。こうすることによって国家間の外交関係に確固とした基礎が築かれ、旺盛な活力を保つことが出来る。
四、 協力と調和について、中国は恒久な平和、共同繁栄、調和のとれた世界を作ることに努力してきた。これは全人類が追求している目標であると私は考えている。中国の古人は「和合は諧(調和)なり」と言った。今、私たちは疎通の強化を図り、協力を密接にし、世界の中で調和する要素を多く、その反対の要素を少なくして、各国間の協力を深め拡大していく。調和のとれた世界を作ることは、中国の長期目標だけではなく、現実的な課題でもある。私たちは世界各国とともに、調和のとれた世界の建設を促進し、さらに麗しい世界を作るために更に大きな努力を払っていきたいと考えている。