北京の奶酪と豆汁は庶民の食べ物として北京市民に親しまれている。 奶酪は中国語でチーズという意味があるので、初めはチーズのような固形物をイメージしていたが、実はちょっと違って、ヨーグルトに近いものかもしれない。でも、普通のヨーグルトより甘くて、ミルクの香りが強いのが特徴。ヨーグルトのようであり、ミルクババロアのようであり、はまると、病み付きになってしまう。あちらこちらの奶酪を食べ比べたが、老舗の奶酪をぜひ味わってほしい。最も有名なのは、奶酪魏という老舗である。北京の繁華街・王府井にある。
奶酪魏の3代目店長、73歳の魏広禄さんに話を聞いてみると、魏さんの祖父は昔、皇帝に仕える料理人だったそうである。奶酪の主な材料はミルクだが、この店の奶酪は、もち米で作った酒を少し入れるのが特徴。オーブンで1時間ほど焼いてから、冷蔵庫にいれて冷やす。これで、美味しい「奶酪」の出来上がり。最後は、お好みで干し葡萄やナッツ類を添えて食べるということである。当時、奶酪は宮廷でしか食べられないものだったが、今では1杯4元(日本円で60円)ほどで気軽に食べられるようになった。王府井の奶酪魏以外にも、北京にはたくさんの専門店がある。北京に来られる方はぜひお試しください。(翻訳:コオリ・ミン) |
「中国国際放送局 日本語部」より 2008年8月28日