杭州料理は、中国の八大料理に数えられる伝統のある料理で、その定番の一つは、東坡肉(トンポーロウ)である。脂身のある豚肉をトロトロになるまで、醤油漬けで長時間煮込んだ料理で、時間はかかるが、手間がかからない。豚には味がよく染み込み、最高なお肉料理である。
杭州の老舗・「知味観」の東坡肉がお勧めする。見た目ほど脂っこくないのが特徴で、誰にも食べやすい料理だと思う。また、この東坡肉の料理名には歴史がある。西湖を舞台にした詩を書いた宋の有名な詩人・蘇東坡は、当時、杭州地域で役人をしていた。蘇東坡は西湖に蘇堤を作ったことでも名を残しているが、この工事に携わっていた労働者たちを労うためにこのお肉料理を考案したそうである。歴史の重みを感じながら食べると、ますますおいしくなるかもしれない。
【東坡肉レシピ】
材料・調味料:豚バラ肉、レタス、ネギ、生姜、八角、水溶き片栗粉、醤油
作り方:
1、豚肉は熱した鍋に脂身を下にし、強火でこんがりと焼いておく。
2、肉、ネギ、生姜、八角を鍋に入れ、多めに水を入れて煮立て、アクをきれいに取り除いてから、蓋をして中火で1時間煮込む。
3、肉を取り出し3等分位に切り分け、中華鍋に並べ入れ、2のゆで汁、適量の酒、しょう油、砂糖で調味し、蓋をして中火でさらに1時間煮込む。
4、レタスを茹で、器に敷き詰め、3の肉をその上に並べるが、残りの煮汁にごく薄くとろみをつけて肉の上にかけると出来上がり。
(編集:コオリ・ミン)
「中国国際放送局 日本語部」より 2008年8月29日