第5回中米戦略経済対話のテーマ

人民網日本語版  |  2008-12-04

第5回中米戦略経済対話のテーマ。

タグ:中米 経済 対話 金融

発信時間:2008-12-04 15:52:07 | チャイナネット | 編集者にメールを送る
(1)金融危機対策で積極協力
 第5回中米戦略経済対話が12月4、5の両日、北京で開催される。双方は「長期的な中米経済パートナーシップの礎石を据える」をテーマに、マクロ経済リスクの管理、バランスある経済成長戦略の促進、エネルギー・環境協力の強化、貿易面の試練への対応、開かれた投資環境の促進、国際経済協力などについて話し合う。

 最近の世界的な金融危機は厳しい試練であり、中米を含む世界各国の対応協力を必要としている。人々は第5回中米戦略経済対話もこれに貢献することを期待している。財政部によると、金融危機の発生以降、中米双方は戦略経済対話の枠内でマクロ経済政策について緊密な意思疎通と協調を行っている。同制度の価値が再び示された形だ。王岐山副総理はポールソン財務長官の要請に応じて何度も電話会談を重ね、米側の金融市場安定策への支持を表明した。ポールソン長官も、中国政府が力強い経済刺激策を講じ、中国経済の安定した比較的速い成長を維持することが、中国国民の利益に合致するのみならず、世界経済の発展に対する重要な貢献でもあるとの見解を何度も表明した。

 何寧・商務部米州大洋州司司長はこれに関し「金融危機と世界経済の下降に対応するため、各国は保護貿易主義と保護投資主義の傾向を阻止し、世界の貿易量を増加すべく、最大限の努力を払うべきだ。これは実際には、外部需要を増加し、各国の経済成長の維持を手助けすることだ。数年間の努力を経て、中米間の貿易摩擦はある程度緩和されたが、双方はなお努力し、引き続き貿易成長を維持し、保護貿易主義を克服して、両国経済が難関を乗り越える助けとなるよう良好な環境を創出する必要がある」と語る。

 楊少林・財政部対外財経交流弁公室副主任は「実は中米共に、今回の対話を通じて全世界に積極的なメッセージを伝えたいと考えている。つまり、保護貿易主義と保護投資主義の台頭を阻止するために中米が共同で努力するということだ」と語る。ホウ中英氏も、現在の空前の金融危機と経済衰退を、中米の戦略経済協力を深める機会と捉えている。中国の内需拡大・成長維持策も、米国の一層の経済衰退を阻止するための市場救済措置も、鍵となる措置だ。どちらの経済が成長を維持しても、中米双方の市場にとって好材料となる。中米はマクロ経済政策の協調において協力を強化するだけでなく、新たな国際金融システムの構築においても協力点を見出すことが可能だ。

(2)エネルギー・環境協力が新たなハイライトに
 中米戦略経済対話は発足以来、絶えず新たな分野を開拓し、新たな議題を設定してきた。エネルギーと環境の問題は、第1回対話の時点ですでに取り上げられたが、やや散漫だった。第3回対話以降、双方はこの分野の協力の重要性、およびそのもたらし得る世界的な影響について、さらなる共通認識に達した。双方はさらに、第4回対話の後で「中米エネルギー環境10年協力枠組」を正式に締結した。その後の数カ月間で双方は「クリーンな水、クリーンな大気、交通、電力、森林と湿地」の5分野で迅速に協力を行った。第5回対話ではこれらの進展と成果、後続の行動計画が提出され、引き続き10年協力枠組が対話におけるハイライトとなった。

 清華大学中米関係研究センターのシニア研究員を務める周世倹教授は「世界最大のエネルギー消費国・輸入国として、中米はエネルギー安保や気候変動などの問題で戦略的利益を共有しており、この分野のパートナーになることが完全に可能だ。たとえば原子力発電の分野では、大型原発1基の建設が米国に数千人の雇用をもたらし得る。中米の原子力協力はすでに始まっている。07年初めには合意が締結された。エネルギー・環境保護分野での双方の協力には巨大な潜在力がある」と指摘する。

 「人民網日本語版」2008年12月4日
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