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人民元の国際化を迫ってはならない ユーロの父
発信時間: 2009-12-03 | チャイナネット

王チーフエコノミストによると、人民元の国際化を推進するのであれば、中国の貿易大国の地位を活用して人民元が徐々に他国に受け入れられるようにし、米ドルの代替通貨になるようにしなければならない。アジア通貨システムの形成では、日本の教訓を参考にしなければならない。日本円の国際化は成功しなかった。日本円は米ドルとの相対的な変動が非常に大きいため、東アジア通貨圏の基軸通貨にはなり得なかったのだ。

また王チーフエコノミストによると、人民元の国際化は、実際には「人民元の自由両替の実現」を言い換えたものだ。通貨には分析が必要な3つの基本的機能、すなわち計算単位機能、支払い手段機能、価値保蔵機能があり、人民元の基本3機能は相当程度受け入れられるとみられる。

計算単位機能については、中国は完全にこの機能を果たすことができる。中国は貿易大国であり、貿易黒字は大きい。人民元を計算単位とすることは、東アジア経済圏ではすでに実現していることだ。

支払い手段機能としては人民元はまだ不十分だ。人民元を国際的に通用する支払い手段とするならば、貿易の経常収支と資本収支を含む他の金融サービスがこれに追いつかなければならない。往々にして貿易赤字国の通貨は支払い手段として受け入れられやすいが、中国は貿易黒字国であり、人民元を支払い手段とするのはおそらく赤字分野においてのみ可能になるとみられる。

「人民網日本語版」2009年12月3日

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