示唆に富む発言でたびたび注目を浴びてきた経済学者の郎咸平氏は6日、世界経済のモデル転換期における中国企業の発展チャンスと課題を取り上げた第2回蘇州商会年次総会で発言した。世界銀行のゼーリック総裁のスピーチをたびたび引用しながら、来る2010年への懸念を示し、「中国の資産バブルが爆発すれば、2010年には世界的な経済危機がもたらされることになる」と述べた。「国際金融報」が伝えた。
郎氏は次のように述べた。
2010年になると、中国は新たな危機に直面することになるので、「枕を高くして寝る」というわけにはいかず、より慎重な態度が必要だ。
現在、米国、アジア、欧州を含め、世界全体で人民元切り上げを求める圧力がますます高まり、この点を私は非常に懸念している。人民元が上昇を続ければ、経済への影響もますます大きくなる。また9月12日の(米国によるセーフガード措置の発動を阻止できなかったという)中国産タイヤをめぐる特別保護措置案件での中国の失敗を受けて、米国は一連の貿易制裁措置を取るようになり、こうした動きは欧州、アジア、南米にも広がった。これは輸出を主軸とする中国の都市経済にとっては大きな打撃だ。
また最近は水、電力、石油、鉄鉱石などの価格も上昇し、中国経済へのコスト圧力を増大させている。金融の暴風雨が過ぎ去った後、国際環境は中国経済に対してますます敵対的になり、為替レートをめぐる圧力がますます強まっている。これと同時に、貿易制裁措置や貿易措置もますます深刻になり、こうしたこと一切が中国企業に2010年はことのほか慎重な態度を取るべきであることを教えている。
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