中国人民銀行(中央銀行)は2010年6月19日、国内・海外の経済情勢や金融情勢、よび中国国内の国際収支の状況を踏まえて、人民元レート形成メカニズムの改革を一層推進し、人民元の弾力性を高めることを決定した。
人民元レートはこれまで主に、次のような変遷をたどってきた。
▽1948年12月1日
中国人民銀行が設立され、第1期の人民元を発行した。
▽1949年10月1日
中華人民共和国が成立し、人民元を唯一の法定通貨であるとして、その地位を確立させた。人民元には金との交換比率が規定されていないため、当初は対米ドルレートは購買力平価(PPP)方式で定めていた。
▽1955年3月1日
人民銀が第2期の人民元を発行し、新しい人民元は1対1万の比率で旧人民元と両替することになった。人民元レートも1ドル=新人民元約2.4618元に調整された。
▽1955-1971年
人民元の対米ドルレートは1ドル=2.4618元を維持した。