陳総監によると、欧州ツアーが人気なのは、団体ツアー料金が主な原因ではなく、ユーロの値下がりによってツアーコストが低下し、主に買い物や現地での消費にうまみが生じたことが原因だ。旅行者は買い物をすればするほど「お得感」を得ることになる。たとえば1千ユーロで販売しているカバンは、現在のレートなら人民元で約8千元で、昨年同期のレートより約1400元も安い。ユーロ相場が低い水準を維持すれば、旅行熱が徐々に喚起され、今年の夏休みはショッピング目的の団体ツアーが海外旅行の新たなブームになるとみられる。
また少なからぬ関係者が、単純なレート要因だけで欧州団体ツアーの参加者が急激に増加するわけではなく、観光産業の復興や季節的な影響もあると指摘する。上海携程旅行網観光業務部門の唐一波総監は「今年に入ってから欧州旅行が人気だ。その主な原因は、昨年は経済危機や国際情勢の混乱により人々の旅行意欲が抑えられてきたことにある。今年になって経済が復興すると、海外旅行が爆発的な伸びをみせるようになった」と話す。
「人民網日本語版」2010年7月6日