国内の輸入粉ミルク需要の高まりを受けて、今年は海外産の粉ミルクが大量に市場に流れ込んでおり、その量も価格も上昇の一途をたどっている。だが大量流入とともに、問題のある粉ミルクや乳製品も増加している。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
▽問題ある粉ミルクが増加
国家質量監督検験検疫総局(質検総局)が発表した検査不合格になった輸入製品に関する情報によると、統計作業の結果、上半期に輸入された乳製品で不合格になったものの重量が前年同期より123.25トン(15.55%)増加しており、不合格になった輸入食品・化粧品全体に占める割合は11.2%に達して、前年同期の約6倍に達した。
今年8月27日までに質検総局が6回にわたり発表した輸入食品・化粧品の不合格リストのうち、最新のものは今年6月の検査で不合格になった製品のリストだ。最新のリストでは14ロットの乳製品が不合格になっており、ここにはニュージーランドのフォンテラ社製の全脂粉乳25.25トン、サカザキ菌(Enterobacter sakazakii)が検出されたシンガポールからの全脂粉乳149.875トン、亜硝酸ナトリウムが検出された米国牛の初乳1トンなどが含まれている。資料によると、亜硝酸ナトリウムは食中毒を引き起こしやすく、0.3-0.5グラムで中毒症状を引き起こし、死に至ることもある。オーストラリアからの乳幼児用有機粉ミルク2ロットも国の基準に合わないリン成分が検出されたため不合格となり、総重量は53トンに達した。また別のオーストラリアからの乳幼児用調整粉ミルク171.775トンも、基準値を超えた亜鉛が検出されたため不合格となった。ある資料によると、亜鉛を大量に摂取すると、銅と鉄イオンの代謝に影響し、銅欠乏症を引き起こすことがある。体内の亜鉛含有量が高すぎると、有機体の鉄と銅の吸収を抑制し、鉄欠乏性貧血を引き起こすことがある。特に注意が必要なのは、過剰な亜鉛が体外に排出されにくいということだ。