甘粛省舟曲県で8月7日夜、大規模な土石流が発生した。甘粛省測量局が8日18時30分に舟曲地区の航空測定データを発表後、国家基礎地理情報センターは、研究・開発したばかりの国家基礎地理情報データバンクに基づく高速製図システムの使用を直ちに開始し、舟曲地区と周辺地区の高解像度地図を作成した。これまで、同種の地図の作成には72時間かかっていたが、今回はわずか数時間で完成した。
高速製図システムの研究・開発に関わったESRI中国は災害において何度も支援を提供している。同社の陳非・副シニアエンジニアは、「地理情報技術はすでに応急処置のインフラとなり、緊急管理システムを構築する上で必要な技術である。地理情報技術は『常備すべきもの』と位置づけることができ、応急処置のいかなる部分、プロセス、場面においても、空間や位置関連の応用が必要な際に地理情報技術は相応の機能を提供することができる」と話す。
中国地理情報システム協会の叢遠東事務長によると、災害前、地理情報システムは定量分析を提供し、脆弱性とリスクの評価を行い、有効的に災害を予測できる。災害発生時には政策決定者や指揮官に統一された地形図を提供し、さらに避難に関する分析を行い、応急処置の多方面でのサポートを提供できる。災害後は、災害状況の情報収集や物資調達の分析ができ、災害後の再建に役立つ。