賃上げが中国の外資引き付けに影響?

賃上げが中国の外資引き付けに影響?。 去年から中国沿海の経済発達地区では「労働力ショック」が起こり、さらに従業員の給与も大幅に増加した。東部地区での賃上げや中西部地区政府による最低賃金基準の引き上げ等に代表される労働力コスト上昇の「信号」は絶え間なく点滅している…

タグ: 賃上げ 中国 外資 引き付け 影響

発信時間: 2010-09-12 11:26:57 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

同済大学経済管理学院 石建勛教授 

去年から中国沿海の経済発達地区では「労働力ショック」が起こり、さらに従業員の給与も大幅に増加した。東部地区での賃上げや中西部地区政府による最低賃金基準の引き上げ等に代表される労働力コスト上昇の「信号」は絶え間なく点滅している。

これらの経済的状況において、人々は次のような疑問を抱かざるを得ない。中国の安い労働力に基づく競争力は、あとどのくらい持つのか。労働力コストの上昇は中国の外資引き付けに影響を及ぼすのではないだろうか。

まず、我々が冷静に認識しなければならないのは、今年にはいってからの「賃上げブーム」が、中国の経済発展及び社会的進歩における必然的な労働力構造の変化であると同時に、歴史的欠落部分への補完でもあるということだ。珠江デルタ地域を例にとると、ここの国内総生産は長期的に10%以上の成長率を維持しており、企業利益も急速な増加を実現しているが、従業員賃上げの幅は小さく、ほとんど上がっていない。改革開放以来、「MADE IN CHINA」は全世界に低価格で高品質な製品をもって貢献してきたが、その一方で自分たちは十数年変化のない給与待遇と、日増しに悪化する環境問題を抱えてきた。これは明らかに不合理であり、それが長く続くはずもない。

次に、労働力コスト上昇の中国経済への影響は、ある意味「諸刃の剣」である。短期的に見れば、給与の引き上げは企業の利益率に直接影響するため、安い労働力だけに頼って競争を行うOEM企業にとっては大きな痛手となる。だが、長期的に見れば、労働力コスト上昇は中国経済や産業構造の調整に役立ち、これまでのような低価格輸出と外資に対する過度の依存による経済成長を減少させることで、貧富の差縮小、消費拡大、内需促進を導き、庶民により多くの幸福をもたらすことができるのである。

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