現在、中国国内の自動車市場イコール国際市場となっており、中国市場での競争はすなわち国際競争なのだ。多国籍企業が中国市場シェアを拡大するために繰り広げる競争は、客観的にみれば中国自動車産業の発展をうながし、中国の消費者もここから現実的な利益を受ける。たとえば自動車価格はますます世界レベルに接近し、車体の性能や装備もますますレベルアップし、アフターサービスも一層充実してきている。だが長期的にみれば、多国籍企業はその大きさでより小さい企業を押しやり、その強さでより弱い企業を蹴散らし、中国自動車メーカーの独自ブランドを極めて不利な位置に追いやり、独自ブランドの成長をますます難しいものにしている。
より重要なことは、多国籍企業のブランドの強い圧力に直面して、中国独自ブランドは同じ中国ブランドを「同郷」だとして尊重したりはしないということだ。中国ブランドと多国籍企業ブランドとは大きな隔たりがあるため、身内といえる中国ブランドの間で強い「均質化」が起こり、独自ブランド間の競争はますます直接的になり、ますます激化している。独自ブランドに対して実際的で力強い支援政策がうち出されなければ、独自ブランドの今後はまったくもって楽観できるものではないといえる。
「人民網日本語版」2010年10月22日