①輸出超過国は輸入の伸びが輸出の伸びを上回り、輸入超過国は輸出の伸びが輸入の伸びを上回るという国際貿易の新しい構造を促進する。
中国、ドイツ、日本などの輸出超過国は今後3年、内需を拡大して輸入を増やし、輸入の伸びが輸出の伸びを上回るようにする。一方の輸入超過国、主に米国は今後3年、貯蓄を増やして借金を減らし、消費を一定の割合まで高める。もっと重要なのは、科学技術製品や技術集約型製品の輸出規制を緩和することである。特に省エネ排出削減、クリーンエネルギー方面の技術の輸出規制を緩和しなければ、輸出の伸びを一定の割合に到達させることはできない。規制緩和が広範囲にわたればわたるほど、輸出は目覚しく伸びることだろう。各方面がともに努力すれば、今後3年で、貿易均衡の局面が現れる。
②投機資本の大口商品市場への流入規模を規制する。
投機資本の商品市場での大規模な投機行為は、市場全体の秩序を乱し、世界経済の回復に破壊的な影響をもたらす上、私たちが危機から脱却する前に再び危機に陥るリスクを大いに高めている。
経済学の需給関係の商品価格決定の原理に基づけば、投機資本は需要がなく、供給も必要なく、商品市場の主体、ひいては価格決定の主体になるべきではない。投機資本の商品市場への流入を規制すれば、すでに放出されている流動性の過度な氾濫を一定程度防止することができる。さもないと、大口商品市場は世界的な危機を生み出すことになる。
したがって、中国は世界と連携して大口商品市場を整備する方案を提出しなければならない。もっとも重要なのは、投機資本の商品市場への大規模な流入を規制することで、大口商品市場に正常な秩序を取り戻し、世界経済が安定成長の構造を回復することである。
③金融資本の国際流動の監督・規制は国際的な枠組みで行う。
今回の金融危機において、金融機関は政府から大量の資金を注入された。金融資本に姿を変えた救助資金は外為市場、大口商品市場、農産物市場などどんなところにも入り込み、特に注意すべきは、再び新興国にも大規模に流入するようになり、新たな金融危機が醸成され始めていることである。