▽「金含有量」引き上げには、民間投資で「金の卵を産む」ことも必要
個人所得の「金含有量」を引き上げるには、民間投資ルートを開拓して、人々の手元にある現金を「金の卵を産むニワトリ」にすることも必要だ。これまで中国には比較的少数の民間投資ルートしかなく、一般の人は手元に使う必要のない現金があっても、銀行に貯金してわずかな利息収入を得ることしか出来なかった。先に豊かになった一部の人の手元には多くの資金が集まり、これが株式市場や不動産市場、さらには農産品投機などに相次いで投入されて、市場が不安定化する原因を作ってきた。農産品と資産価格が高騰すれば、一般市民の生活にも影響を与える。こうした問題を解決するには、民間投資による起業や民間投資ルートの開拓を奨励し、民間資金が経済構造調整や産業の改善・グレードアップという最も重要な分野に流れるように誘導しなくてはならない。こうした方面でやるべき仕事は多く、特に大事なのは次のようなことだ。一部の業界の行政がらみの独占状態をうち破り、民間資本の参入条件を緩和する。投資行為を着実に取り締まると同時に、民間資本が国が発展を奨励する戦略的新興産業などの分野に投入されることを支援する。株式市場や投資ファンドなどの発展を一層規範化し、個人がより多くの資産所得を得られるようにする。良好なビジネス環境を創出して、個人による自主的な起業を支援し、個人がより多くの事業所得を得られるようにする。こうした仕事を行えば、経済の活力を強化し経済構造を調整するのにプラスになるだけでなく、多くの個人が経済社会発展の成果をよりよく享受する上でもプラスになる。
「人民網日本語版」2010年10月29日