こうした論調はおおむね、強者が強くなりつつある弱者に向き合った時、既得権益者が力をつけてきた新興者に向き合った時の、現実的な利益と複雑な心境とがからみあって出てきたものだといえる。中国の継続的に安定した平和的発展の情勢に対したとき、彼らはすぐに心持ちや振る舞いをととのえることができなければ、同じような「困惑」と「不満」の中に落ち込んでいくのであり、これによって中国も引き続き「強硬論」や別の論調に基づく国際世論のムードに相対することになる。
ここ数年来、西側諸国の世論ではさまざまな「中国脅威論」が製造されてきた。すでに「瓦解」したものもあれば、表面だけ塗り替えて再登場したものもあるが、全体としては、中国が平和的発展を堅持しているという事実により、こうした論調の効果が次第に薄れつつある。経済グローバル化の発展の深まりという背景の下で、とりわけ国内と国際という二大局面において、中国と世界とが広い分野、深いレベル、高い頻度で相互に関わりあっているという現実の下で、中国の発展により、世界は利益を得るし、中国が損害を受ければ、世界にも利益がない、という見方をますます多くの人がするようになっている。事実に合致しない、極めて攻撃的な論調や考え方は、中国にマイナスであるだけでなく、世界全体の発展にとっても一層のマイナスだ。