地元の農業協会によると、昨年1-9月、中国西南都市の重慶で約2850人の会社経営者が業務範囲を拡大し、農業と関係のある産業に乗り出した。うち約300人は不動産業従事者だ。同市で不動産業を営んでいた孫甚林さんは、20億元以上を投じ農牧会社を設立した。孫さんは、「不動産業は飽和状態になっている。10年後に転業するくらいなら、いま別の業種を発展させるほうがいい。人が豚肉を食べる限りこの業種が廃れることはない」と話す。
しかし山東省の農業専門家、劉志成さんは「頭の良い商売人は中国の農業投資のリスクをよくわかっているはず。政府は物価を安定させるために価格を抑制するだろう。中国の野菜価格の変動が大きいことは有名だ。昨年のある月は30%上昇し、今年4月はまた大きく下がった」と述べ、豚肉価格にも同様にバブルがあり、数カ月で最大60%上昇し、その後にまた下がると指摘した。
アナリストらは、中国の中産階層の間で良質の食糧や肉類に対する需要が高まっているため、この業種、特に有機食品は発展するとの一致した見解を示している。
中国の富裕層は儲かる業種に投資するというだけでなく、自身の健康にも投資しているのだ。